2021.03.16
カテゴリ: 公共経営
渋沢栄一とドラッガー
内容
正解のない時代にビジネスと向き合った偉大な二人から、未来を切り開く方法と心構えを学ぶ。ドラッカーも絶賛した「日本ビジネスの開拓者」渋沢栄一の本質を見抜く力。

著者
國貞 克則:1961年、岡山県生まれ。東北大学工学部卒業。神戸製鋼所勤務を経て、96年、クレアモント大学ピーター・ドラッカー経営大学院でMBAを取得。2001年、ボナ・ヴィータ・コーポレーションを設立。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
國貞/克則
1961年、岡山県生まれ。東北大学工学部機械工学科卒業後、神戸製鋼所入社。海外プラント建設事業部、人事部、企画部、海外事業部を経て、96年、米国クレアモント大学ピーター・ドラッカー経営大学院でMBA取得。2001年、ボナ・ヴィータコーポレーションを設立。中小企業の経営支援や大手企業の管理職教育を得意分野とし、コンサルティングや研修で活躍。
日本資本主義の父と偉大な経営学者の「本質を見抜く力」を一冊で学ぶ!
第1章 渋沢栄一とドラッカーの未来創造
渋沢栄一をたたえたドラッカー
渋沢栄一とドラッカーはなぜ未来を創造できたのか
渋沢栄一の未来創造の方法論と偉業の本質
<コラム>渋沢栄一とドラッカーはよく似ている
第2章 ドラッカーに学ぶ未来創造の考え方と方法論
2-1 物事の本質がわかれば何をすべきかが見えてくる
<コラム>意味ある変化をもたらすために知識を使う
2-2 未来創造の方法論
<コラム>「無我夢中」がイノベーションと成果をもたらす
2-3 未来創造のための実践
<コラム>愛国心ではなく市民権として「この国のために」生きる
第3章 渋沢栄一が紙幣の顔になることの意味
明治初期と同じくらいの大きな変化の時代
産業人が社会の代表的存在になった
再びintegrity of character
<コラム>知識社会の代表としての「教育ある人間」
第4章 附章(日本人の根底に流れる考え方)
<コラム>人間が「自由」であるべきことの本当の意味
これからの新しい時代を生きる日本人は、日本の過去の先輩たちがそうであったように、新しい時代の新しい課題に応え、新しい日本を創ってくれると信ずる。しかし、そうなるためには、変化の本質を見極め、時代が変わっても変わらない物事の本質を押さえておく必要がある。
1,変化をマネジメントする最善の方法は、自ら変化を作り出すことである
2,未来は明日つくられるものではない。今日創るものである。主として、今日の仕事との関係のもとに行う意思決定と、行動によって、今日創らなければならない
3,明日というものは、平凡な仕事をしている無名の人によって今日創られるということである。
先の読めない大きな変化の時代であるが、時代が変わっても変わらない本質がある。変化を機会として捉えるイノベーションの方法論がある。変化の時代を柔軟に生き延びてきた日本人の伝統的な強みがある。
未来を創るために今日できることはたくさんある。
ドラッカー経営学を勉強した人でもあまり読む人は多くない「新しい現実」、「未来企業」、「ポスト資本主義社会」、「すでに起こった未来」、「明日を支配するもの」、「ネクスト・ソサエティ」等といったドラッカーの作の中には、現在の大きな変化の時代をどう読み、どう行動すべきかについて参考になる考え方がみちあうれている。
過去の経験が通用しない大きな変化の時代に、物事の本質を渡を見極めるかと言う観点で、世の中に出回っているドラッカー解説本にはあまり出てこないドラッカーの考え方を、新機軸として多くの人に紹介している。
そういう観点から、渋沢栄一とドラッカーを眺めてみると、2人の考え方はよく似ている。2人の考え方がよく似ているだけではなく、2人はともに大きな変化の時代を生き抜いてきた。新しいものを生み出し、大きな成果を上げたと言う点でよく似ていた。
さらに日本の根底に流れる考え方を勉強すると、渋沢栄一とドラッカーが似ているだけでなく、日本人の根底に流れる考え方自体がドラッカーの考え方とよく似ていることがわかる。
日本人の根底に流れる考え方は、日本人の先輩や祖先たちの凄さを改めて思い知らされる。彼らは外国のものを取り入れ、その本質を見抜き、日本に合う本物だけを選び取り、それをさらに南磨き上げてきてくれたから、今の日本があるのだと言う思い。そして、この日本人の伝統的な強みは、次の世代の日本人がこれからの未来を切り開いていくために使える。
これからのグローバルな時代に、世界市民として活躍するために必要な、単なるモノや新しいものを柔軟に受け入れ、それらの中から分析と知覚の能力を生かして本質を見極め、多様なものを1つの全体像にまとめあげる統合の力を、日本人は伝統的に持っている。
渋沢栄一とドラッカー未来創造の方法論、日本人の根底に流れる考え方など、いろんなテーマを取り上げている。ただ、一貫しているのは全体像とその本質」と言う事、インテグリティー・オブ・キャラクターである。
大きな変化の時代であっても「全体とその本質」が分かられば、やるべきことが見えてくる。渋沢栄一とドラッカーが大きな成果を上げたのは、2人ともに高く広い視点で物事の本質を見極め、信じることを実践していたからである。インテッグリティーオブキャラクターは、時代がどんなに変化しようとも変わらない、人間として極めて大切なことなのだ。
渋沢栄一が現在においても高く評価され続けるのは、単に500社に及ぶ会社の設立に携わったからではなく、道徳を基盤としたビジネスと言う考え方を世に広めたからに他ならない。
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