2026.04.05
カテゴリ: 歴史・文化散策
世界インフレと戦争 中野剛志 著 幻冬舎新書
世界インフレと戦争 中野剛志 著 幻冬舎新書
はじめに
物価高騰が示す世界の歴史的変化
第一章 グローバリゼーションの終焉
ロシアのウクライナ侵攻で迎えた終焉
終わりの始まりは二〇〇八年の金融危機
最初から破綻していた、リベラリズムという論理
「中国の平和的な台頭」などあり得なかった東アジアの地政学的均衡を崩した、アメリカの失敗
ウクライナ侵攻もリベラル覇権戦略破綻の結果
金融危機、格差拡大、排外主義の高まり物価高騰は一時的な現象では終わらない
防衛費を抑制し続けた二〇一〇年代の日本
世界情勢の変化を把握せず、安全保障を軽視
TPPは日本の食料安全保障をかす
エネルギー安全保障も弱体化させた安倍政権
電力システム改革が電力供給を不安定化した
中国の地域覇権の下で生きていくのが嫌ならば・・・
第二章二つのインフレーション
グローバリゼーションが終わったからインフレが起きた
先進国ではインフレにならないことが問題だった
デマンドプル・インフレー需要過剰で物価が上昇
コストプッシュ・インフレー供給減少で物価が上昇
コストプッシュで持続的な物価上昇が起こる経路
一時的な物価上昇も「インフレ」か
原因も結果も対策も大きく異なる二つのインフレ
ノーベル賞経済学者十七人が長期のインフレ対策として積極財政を支持
資本主義経済の正常な状態はマイルドなデマンドプル・インフレ
コストプッシュ・インフレの言い換え
第三章 よみがえった
スタグフレーション
第二次世界大戦後に起きた六回のインフレ
過去六回と比較し、今回のインフレをどう見るか
二〇二二年二月以降はコストプッシュ・インフレ
FRBによる利上げは誤った政策
IMFは利上げによる世界的景気後退を懸念
コストプッシュ・インフレ対策としては利上げは逆効果
ー九七〇年代よりはるかに複雑で深刻な事態
世界的な少子高齢化から生じるインフレ圧力
気候変動、軍事需要、長期的投資の減退
「金融化」がもたらした株主重視の企業統治
企業が賃金上昇を抑制する仕組みの完成
なぜ四十年前と同じ失敗が繰り返されるのか
インフレ政策をめぐる資本家と労働者の階級闘争
七〇年代のインフレが新自由主義の台頭をもたらした
ケインズ主義の復活か新自由主義の隆盛か
第四章 インフレの経済学
主流派経済学の物価理論と賀幣理論
貨幣供給量の制御から中央銀行による金利操作へ
コストプッシュ・インフレを想定していない政策判断
問題の根源は、貨幣に対する致命的な誤解
注目すべき「貨幣循環理論」と「現代貨幣理論」
財政支出に税による財源確保は必要ない
政府が財政赤字を計上しているのは正常な状態
政府は無制限に自国通貨を発行でき、財政は破綻しない財政支出や金融緩和がインフレを引き起こすとは限らない
ポスト・ケインズ派は「需要が供給を生む」と考える「矛盾しているのは理論ではなく、資本主義経済である」
経済成長には財政支出の継続的な拡大が必要
ハイパーインフレはなぜ起きるのか
コストプッシュ・インフレは経済理論だけでは解決できない
第五章 恒久戦時経済
第五波インフレで、世界は政治的危機へ
中世ヨーロッパ文明に終焉をもたらした第一波インフレ
格差拡大、反乱、革命、戦争を引き起こした第二波・第三波
冷戦の終結をもたらした第四波インフレ
すでに危険な状態にあった世界を襲った第五波
内戦が勃発する可能性が高まっているアメリカ
債務危機のリスクが高まりナショナリズムが先鋭化するEU
成長モデルの根本的な変更を余儀なくされている中国
中国の行き詰まりから東アジア全体で地政学的危機勃発か
日本は最優先で何に取り組むべきか
安全保障を強化し、内需を拡大させる産業政策を国内秩序を維持するための「大きな政府」
特定の財に限定した「戦略的価格統制」の有効性
世界秩序の危機は長期化し、戦時経済体制も長期化
「恒久戦時経済」構築以外に生き残る道はない
おわりに
悲観的積極主義
二〇二〇年代に発生したインフレという現象を通じて見えてきたのは、既存の世界秩序が崩壊していく過程であった。この崩壊の過程は、この先もっと敵しいものとなるであろうと本書は予想した。そして、新しい時代に求められる経済の姿は、恒久戦時経済であると結論した。
我々は、「新しい時代」を想像する時、無意識のうちに、それが今よりも明るいもの、進歩したものであるという期待を抱きがちである。残念ながら、本書は、そのような期待を見事に裏切るものとなった。
しかし、考えてもらいたい。
時代が変わることで、世界がより進歩的で明るいものへと生まれ変わるという保証など、一切ないのである。それは、歴史を振り返ってみれば、一目瞭然であろう。時代が変化した結果、戦争に巻き込まれた国、衰退した国、さらには滅亡した国など、枚挙にいとまがないではないか。したがって、我々が生きている時代や国が、そういう危機へと転落する過程にあったのだとしても、何ら不思議なことではない。事実、我が国はこの三十年間、裏退してきたではない。
とは言うものの、本書に対しては、次のような批判、というか不満が向けられるかもしれない。
このように悲観的な予想ばかり示されては、憂鬱になるばかりで、より良い世界を目指そうという積極的な行動にはつながらない。もっと明るいヴィジョンを示し、建設的な具体策や処方箋を提案すべきである。そうでなければ意味がないではないか、と。
こういう意見はよくありがちだが、しかし間違っている。何が間違っているのかと言えば、悲観は積極的な行動を妨げるという考え方である。
人間は、将来を楽観できる時にのみ、積極的に行動するというわけではない。将来に危機が待ち受けているという悲観的な予想をした場合であっても、その危機を可能な限り克服すべく、積極的に動くことはあり得るであろう。
逆に、安寧な将来を楽観している者の方が、惰眠をむさぼって動こうとはしないということはよくあるだろう。あるいは、厳しい現実から目を背けるために、敢えて楽観的な期待に安住し、危険を伴う行動を回避しようとする心理もありがちである。
このような場合には、楽観的な未来予想は、かえって積極的な行動の妨げとなる。そして、それが事態の深刻化を招き、ついには行動自体が不可能になるのである。
実際、第一章で明らかにしたように、二〇一〇年代の日本は、グローバリゼーションがもたらす未来を楽観するばかりで、眼前に迫っていた危機を見逃し、放置してきた。その結果、例えば、中国の軍事的脅威は、もはや取り返しのつかない水準にまで増大してしまったのである。
このことからも分かるように、明るい将来ヴィジョンなどというものは、危機の時代にあっては、麻薬と同じようなもので、有害でしかない。
これからの我々に必要なのは、非現実的な将来ヴィジョンを夢想して、そこに逃げ込むことではない。厳しい現実を直視し、その上で、危機に立ち向かうべく、断固として行動することである。未来を悲観しつつも果敢に行動する「悲観的積極主義」こそが、危機の時代の指針となる政治哲学なのだ。
次の一節は、『西洋の没落』で知られるドイツの哲学者オズヴァルト・シュペングラーの言葉である。ここに、悲観的積極主義の見事な表現がある。これを引用して、本書の締めくくりとしたい。
われわれは、この時代に生まれたのであり、そしてわれわれに定められているこの終局への道を勇敢に歩まなければならない。これ以外に道はない。希望がなくても、救いがなくても、絶望的な持ち場で頑張り通すのが義務なのだ。ポンペイの城門の前でその遺骸が
発見された、あのローマ兵士のように頑張り通すことこそが。|彼が死んだのは、ヴェスビオ火山の噴火のときに、人びとが彼の見張りを交代させてやるのを忘れていたためであった。これが偉大さであり、これが血すじのよさというものである。この誠実な最期は、人間から取り上げることのでき(ない)、ただひとつのものである。
『世界インフレと戦争』(中野剛志)を、インフレの世界史という大きな流れの中に位置づけながら、時系列で論点・事象・課題・対応説を体系的に整理していきます。
歴史的俯瞰 → 現在のインフレの構造 → 理論的背景 → 今後の世界秩序と日本の課題という流れでまとめました。
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『世界インフレと戦争』を「インフレの世界史」として俯瞰する総合整理
全体像:本書が描く“世界史的インフレの構造”
中野剛志の主張は、単なる物価高騰の説明ではなく、
インフレ=世界秩序の転換期に必ず現れる“文明史的現象”
インフレの波は、戦争・革命・国家の衰退と密接に連動する
という歴史観に基づいています。
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① 時系列でみる「インフレの世界史」
第一波〜第五波:文明史レベルのインフレ周期
本書が提示する「五つのインフレ波」を軸に、世界史を整理します。
|
時期 |
インフレの波 |
主因 |
結果(世界史的影響) |
|
① 中世末期 |
第一波 |
気候変動・人口増・銀流入 |
中世秩序崩壊、封建制の終焉 |
|
② 16〜17世紀 |
第二波 |
大航海時代の銀流入 |
反乱・革命(英革命など) |
|
③ 18〜19世紀 |
第三波 |
産業革命・人口爆発 |
ナポレオン戦争、近代国家形成 |
|
④ 20世紀前半 |
第四波 |
世界大戦・軍需拡大 |
冷戦構造の成立 |
|
⑤ 2020年代 |
第五波 |
グローバリゼーションの終焉・地政学危機 |
米中対立、欧州債務危機、世界秩序の不安定化 |
本書の核心:2020年代のインフレは「第五波」であり、世界秩序の崩壊期に入ったサインである。
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② 2008〜2020年代:グローバリゼーションの終焉とインフレの再来
1. グローバリゼーションの終焉(2008〜2022)
本書は、インフレの直接原因を「供給網の崩壊」と捉えます。
● 2008年:金融危機
- リベラリズム(市場万能論)の破綻
- 格差拡大、排外主義の台頭
- 世界の政治的安定が崩れ始める
● 2010年代:米中対立の激化
- 「中国の平和的台頭」は幻想
- アメリカの対中戦略の失敗
- 東アジアの地政学的均衡が崩壊
● 2022年:ロシアのウクライナ侵攻
- グローバル供給網が決定的に破断
- 世界は「ブロック経済」へ逆戻り
供給網の崩壊=コストプッシュ・インフレの本質
![]()
③ 二つのインフレ:デマンドプル vs コストプッシュ
1. デマンドプル・インフレ(需要過剰)
- 景気が良いときに起きる
- 賃金も上がる
- 政府の積極財政が有効
- 資本主義の“正常な姿”
2. コストプッシュ・インフレ(供給不足)
- 戦争・災害・地政学危機で発生
- 供給が減るため物価が上がる
- 賃金は上がらない
- 金利引き上げは逆効果
2020年代のインフレは完全にコストプッシュ型
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④ 2020年代のインフレの特徴:スタグフレーションの再来
1. 過去6回のインフレと比較
- 1970年代のオイルショックに似ているが、
今回はもっと複雑で深刻
2. 構造的インフレ要因
- 世界的な少子高齢化
- 気候変動による供給制約
- 軍事需要の増大
- 企業の「金融化」による賃金抑制
- 長期投資の減退
利上げでは解決しない構造問題
![]()
⑤ インフレの経済学:主流派理論の限界
1. 主流派経済学の問題点
- 物価=貨幣量で決まるという誤解
- コストプッシュ・インフレを想定していない
- 金利操作に過度依存
2. 注目される理論
- 貨幣循環論
- 現代貨幣理論(MMT)
- 政府は自国通貨を無制限に発行できる
- 財政赤字は「正常」
- インフレは貨幣ではなく供給制約で起きる
インフレ対策=供給能力の強化(産業政策)
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⑥ 第五波インフレがもたらす世界秩序の危機
1. アメリカ
- 内戦リスクの高まり
- 政治的分断の深刻化
2. EU
- 債務危機の再燃
- ナショナリズムの先鋭化
3. 中国
- 成長モデルの限界
- 不動産バブル崩壊
- 東アジアの地政学危機
4. 日本の課題
- 安全保障の強化
- 内需拡大の産業政策
- 戦略的価格統制
- 「大きな政府」への転換
世界は“恒久戦時経済”へ移行する
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⑦ 結論:悲観的積極主義という政治哲学
本書のメッセージは明快です。
● 楽観は行動を鈍らせる
● 悲観こそが行動を促す
● 危機の時代には「明るい未来像」は麻薬である
● 必要なのは、現実を直視し、行動すること
そして、シュペングラーの言葉を引用し、
「希望がなくても、持ち場を守り抜く」
という姿勢を、危機の時代の倫理として提示します。
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まとめ:本書が描く“インフレの世界史”の核心
✔ インフレは文明史的転換期に必ず起きる
✔ 2020年代は「第五波インフレ」=世界秩序崩壊の兆候
✔ 原因は貨幣ではなく供給制約(地政学・人口・気候)
✔ 金利政策では解決しない
✔ 必要なのは「恒久戦時経済」=供給力強化と国家の再構築
✔ 悲観的積極主義こそ、危機の時代の行動原理
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