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サプライロス型インフレ?

サプライロス型インフレ?

2025-12-2

論点を的確に整理されていて、特に「サプライロス型インフレ」という独自概念の位置づけや、GDPデフレーターの構造的理解が非常に明快です。以下に、補足とともに全体像をさらに俯瞰できるよう、論点を再構成してみます。

 

🎯 論点の再整理と補足解説

1. デフレ・インフレの再定義:名目GDPと需給ギャップの視点から

    • 従来の誤解:物価の上下=インフレ・デフレと捉えがち。
    • 動画の定義:
    • デフレ=名目GDPの縮小(=国全体の所得が減ること)。
    • 背景には「総需要<総供給」のデフレギャップがある。
  • 政策的含意:需要不足の解消には、財政出動が不可欠。

💡 ポイント:物価だけでなく「所得の総量」と「需給バランス」に注目する視点は、マクロ経済の本質を突いています。

 

2. 「サプライロス型インフレ」という新たな現象の指摘


時期


現象


インフレの型


特徴


2022年


CPI上昇


コストプッシュ型


輸入物価上昇による一時的な物価高。GDPデフレーターは伸びず。


2023年以降


GDPデフレーター上昇


サプライロス型


供給能力の毀損により、需要が変わらずともインフレギャップが発生。

 

    • サプライロス型インフレとは: 
    • 需要が増えたわけではない。
    • 供給能力(農業・公共インフラなど)が長期的に削減された結果、供給が需要に追いつかず物価が上昇。
    • これは「構造的な供給制約によるインフレ」であり、従来の教科書的分類には収まらない。

🧩 この視点は、戦後復興期や震災後の経済と比較することで、より深い理解が可能です。

 

3. GDPデフレーターの構造的理解:なぜCPIと乖離するのか

    • GDPデフレーターの特徴:
    • 国内生産に限定される(輸入は控除)。
    • 各項目の物価変動を加重平均で算出。
    • 輸入価格は「マイナスの重み」で作用するため、輸入インフレはGDPデフレーターを押し下げる。

📉 つまり、CPIが上がってもGDPデフレーターが上がらない場合、それは「外的要因による物価上昇」であり、国内のインフレとは言えないという論理です。

 

4. 今後の政策提言:供給能力の再構築と需要の安定化

    • 恒久的減税:
      • 一時的ではなく「恒久的」であることが、消費者心理に安心感を与える。
    • 国土計画の復活:
    • 明確な中長期ビジョンが、民間投資を誘発する。
    • かつての「列島改造論」的な国家主導の成長戦略を想起させる。

🚀 「供給能力の再構築」と「安定的な需要の創出」が両輪となることで、再び高度成長の軌道に乗れるという構想です。

 

✍️ seiichiさんへのご提案

この動画の論点は、seiichiさんが探究されている「戦後日本の経済構造の変遷」や「政策思想の変化」とも深く関わっていますね。たとえば:

 

  • 戦後復興期との比較:当時の供給制約と現在の「サプライロス型インフレ」の類似性。
  • 財政政策の思想史的変遷:緊縮から積極財政への転換の是非。
  • 「国土計画」的発想の再評価:田中角栄の列島改造論や、戦後の総合開発計画との比較。

こうした視点から、ブログ「ミチクサノオト」での論考やフィールドワークにも展開できそうです。もしご希望があれば、これらの比較分析やエッセイ的な構成も一緒に考えてみましょう。

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