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地方分権、地方自治体のDX化について

地方分権との親和性について

2026年プラン』は中央集権的な制度改革だけでなく、「現場からの変革」や「テクノロジーによる自律的な統治」を志向しており、地方分権の理念と非常に親和性が高いです。特に、自治体が独自に取り組める「目玉施策」は、条例レベルでの導入や、首長のリーダーシップによる即時実装も可能です。


このように、チームみらいの構想を「地方自治体版2026プラン」として再構成することで、地域からのボトムアップ型の政治改革が現実味を帯びてきますね。

1. 改革の前提整理:何が停滞の本質か

現在の課題は単なるDX不足ではなく、次の構造的問題にあります。

  • 現財務会計制度(単式簿記・現金主義)が法制度として温存されている
  • 公会計(発生主義・複式簿記)は
    • 法定制度ではなく
    • 「健全化判断指標の補完資料」として限定的に位置づけられている
  • その結果
    • 財務諸表が意思決定に直結しない
    • 監査・評価が経営改善ではなく形式的確認にとどまる

つまり、DXの対象が「業務効率化」や「指標作成」に矮小化されていることが停滞の本質です。

2. 計画・戦略の方向性:目的の再定義

「財務の可視化」から「自治体経営の意思決定基盤」へ

提案:公会計DXの目的を明確に法政策レベルで再定義

今後のDX戦略では、以下の目的を明示的に掲げるべきです。

  • 公会計は
    健全化判断の補助自治体経営の中核インフラ
  • 財務諸表の役割を
    説明責任政策選択・資源配分の判断材料に格上げ

これにより「なぜ公会計をDX化するのか」が、

住民・議会・首長・職員にとって共通理解となります。

3. 計画・戦略の方向性:制度設計

現財務会計と公会計改革を「二重構造」から「段階的統合」へ

提案:現財務会計制度を前提とした「段階的法改正」へ

いきなり全面移行ではなく、以下のステップ型制度設計が現実的です。

ステップ1:公会計基準の準法定化

  • 「統一的基準プラン」を告示・通知ベースから
    地方自治法・関係政令に位置づける
  • 作成義務・フォーマット・監査範囲を明確化する

ステップ2:政策単位での公会計活用義務

  • 全体会計ではなく
    • 主要施策
    • 大規模投資
    • 補助金・委託事業
      に対し、発生主義ベースの財務情報提出を必須化

ステップ3:中期的に現財務会計制度を吸収

  • 現金主義は執行管理として残しつつ
  • 意思決定・評価は公会計を主軸とする制度構造へ

4. 計画(DX)・戦略の方向性:実装・運用

「会計DX」から「経営DX」へ接続する

提案:財務DXを他領域DXと統合

公会計DXは単独で完結させず、以下と連動させます。

  • 政策DX
    • 事業評価(KPI・成果指標)と財務情報の統合
  • 予算編成DX
    • 単年度主義から中期財政計画ベースへ
  • 監査DX
    • 適法性中心経済性・効率性・有効性(3E)へ
  • 住民向け可視化DX
    • 財務諸表をダッシュボード化
    • 施策別コスト・成果の見える化

ここで初めて、公会計は「管理資料」ではなく
自治体経営のダッシュボードとして機能します。

5. 政策全体としてのメッセージ設計(重要)

最後に重要なのは、DX戦略を次のように語ることです。

公会計改革は、
会計技術の高度化ではなく、
自治体を「経営主体」として成熟させる制度改革である。

この位置づけが共有されない限り、
どれだけ高度なDXを行っても「補完システム」に留まります。

まとめ(要点)

  • 停滞の本質:公会計が法制度・意思決定に接続されていない
  • DX戦略の柱
    1. 目的の再定義(経営基盤化)
    2. 段階的制度統合(現制度前提)
    3. 他分野DXとの統合(経営DX化)

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